7月 ジャスミンの香り
モクセイ科 ソケイ属
ジャスミンはペルシャ語のヤースミンに由来しています。
美しくかぐわしい花のジャスミンは女性の名前にも用いられます。
熱帯や亜熱帯の植物ですが、日本でも見られるようになりました。
よく見るジャスミンはつる性の低木で、常緑のものです。
平地や暖かい地方では、室外でも冬を越すことができます。
ジャスミンの歴史は古く、古代エジプトでも栽培されていました。
強い芳香性を持つために、古来より香水として用いられ、花嫁を飾る花としても用いられていました。
その芳香成分であるジャスミンは、いまだ工業的生産法は確率されていません。
溶媒による抽出方法は、アブソリュートと呼ばれ、香水にされます。
その香水は、16世紀頃から南フランスのグラースで香料原料として大規模に扱われるようになりました。
数年前にグラースを訪れた時に、香水博物館も見学しました。
そこには、昔、牛脂にジャスミンの花を張り付けて、何度も取りかえて、香を移していた模型が展示されていました。
花は夜間に咲き、明け方には摘み取られます。
似たもので、マダガスカルジャスミンがありますが、ガガイモ科で、アルカロイド(毒性)が含まれています。
香も見た目もジャスミンに似ていますが、お茶にはできません。
エジプトの壁画。頭に載せているのが香のついた油。
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