セブン・センス【14】 アッシジ
アッシジはイタリヤ北東部のペルージャ県に位置します。
スパシオ山の西にあたる場所にあります。
丘陵の上に築かれたアッシジの市街は、日本でいう門前町のようなところで、両側に小さな店がつながったゆるい傾斜を登ると、頂上にアッシジの教会の聖堂があります。
アッシジはいくつかの街と同じように、自治権を持っています。
アッシジに行きましたのは、もう20年以上も前のことです。
亡き母との最初で最後のヨーロッパ旅行でした。
イタリヤの中央を走る太陽の道という高速道路を南から北へ直進して行きました。
季節は6月で、両側にはひまわりが何キロにも渡り咲き、まるで映画の「ひまわり」のワンシーンのような光景を覚えています。
当時アッシジに知識のなかった私にも一番印象に残っている街でした。
その聖なる空気と、市街の店の数々、そして教会の窓から見える外の景色、丘陵一面にブドウ畑が広がり、豊かさと太陽の恵み、自然界の恵みが感じられ、4つのエレメント(土、水、風、日)がそろっている場所です。
当時、こんな記事を書くとは夢にも思っていませんでしたので、写真には母や私が映っていて、掲載することはできませんので、観光協会からお借りいたして載せさせていただきます。
市街の小さなお店はどれも手作りの製品が並んでいます。
手つくりレースの製品やクッキー、陶磁器、その他、かわいい小物類もあります。
それらは、アッシジのシスター達が作っているそうです。
アッシジの聖職者たちは自給自足の生活をしています。教会のガイドも見習い神父の方がしてくださいます。
アッシシへの道のりは丘をグルグルとバスで回旋しながら登っていくと、市街について、そこから徒歩で向かいました。
アッシジは、フランシスコ会を創設した聖フランチェスコが最初に小さな聖堂を建設した場所です。
その後、ローマをむいた十字の大きな教会ができました。
聖フランチェスコは1182年〜1226年まで生きた方で、豊かな生活を捨てて、清貧の中で人々に奉仕された方です。
今日アッシシには聖フランチェスコを慕い多くの巡礼者が訪れます。
もうひとつ、聖フランチェスコは自然を愛した人として、鳥やおおかみにも説教ができた人として記憶されています。
この豊かな土地に生まれて、自然とともに生きた方なればこそ、という感がぬぐえません。
20年以上経た今でもアッシジの聖なる空気と豊かな丘陵は色あせないで記憶に残っています。
また機会がありましたら、再び訪れてみたいと思います。
鳥と狼に話す聖フランチェスコのレリーフ。
市街のお店でシスターが作られたお皿。
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