フィトテラピーのナチュラルヘルス(11)
チェリー(さくらんぼ)
さくらんぼのおいしい季節となりました。
2つ並んでいる形が何とも愛らしいくだものです。
出回る季節が限られているので、この時期に味わいたいくだものです。
古来、西欧では、民間療法としてさくらんぼを用いてきました。
主に、ダークチェリーといわれる色の濃いさくらんぼで、日本の佐藤錦とは違う品種です。
同じ療法的な作用があるかどうかはわかりませんが、佐藤錦にも似たような効能があるのではないかと思います。
日本では、くだものを品種改良してより甘く、大きくしてきました。
けれども、本来のくだものが持っている酸味や苦味に療法的な効果があるものが多いです。
チェリーの果肉
チェリーの果肉は伝統的に腎臓結石や胆石の治療のために食べられてきました。
ダークチェリーの果肉の部分はジュースにして、リュウマチの方の痛みを和らげるものとして使われてきました。
これはチェリーによる水分代謝をよくする働きのためだと思われます。
チェリーの柄の部分
チェリーには果肉の上部についている柄があります。
この柄の部分には強い利尿作用があり、伝統的にリュウマチや尿道結石の人に用いられてきました。
これは、ハーブの種類の中にもあります。
チェリーの実の部分
チェリーの果実を食べて残った実の部分も伝統的な使い方があります。
チェリーの実はよく洗って、熱湯で温めて麻や木綿の袋に入れます。
それをお腹や肩など、温めたいところに置くと、ほんのり心地よく温まります。
チェリーの実は熱を保つので、西洋では湯たんぽのように、夜休む時に足元に置いて休みました。
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