フィトテラピーのナチュラルヘルス(26)
ゴボウ キク科ゴボウ属
ゴボウは大陸から1000年以上も前に日本にもたらされました。
もともとは薬草で、食用というよりは種子や根を薬用として腫物の薬にしていました。
栄養素的にも豊富な種類が入っていますが、めずらしいのはイヌリン、リグニンという成分があることです。
大部分は食物繊維で、水溶性と不溶性の両方が含まれています。
そのため、腸内の有害物質を吸着して排泄することができます。
他には便通を整える、体内の解毒と血液浄化、脳内の圧力が亢進した時にも用いることができるようです。
基本的に体を冷やす素材です。
ハーブでは、根をバードックと言い、利尿や発汗、またニキビや皮膚病のために用いられています。
乳腺炎にも使うことができるようです。
ゴボウを食べる習慣は、日本とかつて日本が統治していたアジアの一部だそうです。
そのため、第二次大戦後の東京裁判で、日本で捕虜となった対戦国の兵士にゴボウを食事で出したことが処罰の対象となり、死刑、無期懲役、投獄などの処罰となったという記録があります。
お正月の祝い
たたきゴボウ
ゴボウを食べやすい長さに切って、すりこぎなどでたたいておきます。
熱湯でゆでて、それを胡麻和えにします。一の重の中に収めましょう。
お正月は健康と福を願う祝い膳をいただくので、ゴボウもその仲間のひとつなのです。
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