フィトテラピーのナチュラルヘルス(49)
ウド ウコギ科 タラノキ属
ウドは香のある山菜として親しまれてきました。
春の香りを楽しむために、葉先を天ぷらに、茎の部分を酢味噌合にして、春の訪れを楽しみます。
現在は軟白栽培品が主流で、自生種よりもアクが少ないこともあり、サラダや和え物にしても食べやすい素材です。
ウドの特徴はその独特な香ですが、この香の薬効は見つかりませんでしたが、同じ香のある野菜のセロリのように、そのうち見つかるのではないかと思います。
根の部分は漢方薬としても用いられます。
アイヌの方々の伝承医学では、ウドの根をたたいて汁を出して、それを打ち身に湿布していたそうです。
ウドは捨てるところがない野菜と呼ばれています。
新芽は天ぷらに、茎部分は煮つけや酢の物、和え物に、皮の部分も捨てずにきんぴらにします。
保存食として皮をむいたウドを酢漬けにしておいて、それを暑い夏に食べると、香や酢で疲れが癒されます。
ホタルイカとウドの酢味噌合え
材料:ホタルイカ適量、ウド6センチくらい、三杯酢、酢味噌
早春の出会いの組み合わせです。ホタルイカは酢洗いしておきます。
ウドは3センチの長さを2本用意して、薄くスライスします。
それを酢水(水に酢を少し垂らしたもの)につけてさらして、アクをとっておきます。
三倍酢を器に少し入れて、そのうえにホタルイカ、水気を切ったウドを盛り合わせます。上から酢味噌をかけます。
山と海の春が出会い、ウドの香が香る上品な和え物になります。
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